肌のお悩みのひとつに、赤ら顔がありますよね。何もしなくても何故か顔が赤らんでいる、顔の一部が赤くなってしまっている、そんな悩みを抱えていませんか。
この記事では、そんな肌の赤みを抑えるにはどうすればよいか、対策や予防についてご紹介します。
肌の赤みの原因とは
まずはなぜ肌の赤みが発生してしまうのか、その原因を解説します。肌の赤みの原因はいくつかあります。それぞれ解説を交えながら紹介します。
皮膚の炎症
一般的に、肌の表面はバリア機能によって細菌や外部の刺激から守られています。ところがこのバリア機能が低下すると、外部からの刺激や異物が侵入しやすくなってしまいます。これに免疫反応が起こり、炎症が生じて毛細血管が拡張し肌が赤くなります。
皮膚のバリア機能を維持し、適切な保湿を心掛けることで、外部刺激からの保護をしてくれます。
毛細血管拡張症
毛細血管は動脈と静脈をつなぐ役割を果たしていますが、毛細血管拡張症は何らかの原因によりこれらの血管が拡張し、元に戻らなくなる状態を指します。この状態により、皮膚の下にある拡張した毛細血管が透けて見え、肌に赤みが現れます。
毛細血管拡張症を引き起こす代表的な皮膚疾患として知られているのが「酒さ」です。酒さは、両頬の赤みや顔全体の赤み、網目状の血管、ポツポツが出現する、といった症状が特徴です。この病態は、アルコールや紫外線、気温差、ストレスなどが誘因となり、これらの要因を避けることが重要です。
紫外線
紫外線も肌の赤みの原因の1つです。紫外線を浴びた結果、皮膚が赤くなる状態を「サンバーン」と呼び、その後に黒くなることを「サンタン」と言います。サンバーンは紫外線によるダメージで、肌が炎症を起こして軽度のやけど状態になっています。この炎症により肌は赤く、触れるとほてりを感じ、悪化するとヒリヒリとした痛みが生じることがあります。軽いながらもやけどを起こしているため、冷やすなど適切なケアが必要です。
間違った洗顔やクレンジング
洗顔やクレンジングを行う際に、力を込めてゴシゴシと顔をこすると、肌が赤くなることがあります。顔の角質は非常に薄く、約0.02mmの薄さと言われています。これはラップ1枚とほぼ同じ厚さです。従って、強い力でこすることは肌を傷つける原因となります。
この他にも、赤ら顔の原因として以下の点が挙げられます
・洗浄力の強いクレンジングを使用する
・ 頻繁にスクラブやピーリングをする
・刺激の強い拭き取りタイプやオイルタイプのクレンジング剤の使用
肌にやさしいミルクタイプやクリームタイプのクレンジングを選ぶことで肌への負担を軽減できます。また、スクラブやピーリング剤の使用頻度を適切に調整することも大切です。これらを適切に行うことで、肌のバリア機能が維持され、赤みを引き起こしにくくなります。
肌の赤みを改善するには
では、肌の赤みを改善するにはどうすればいいのでしょうか。この章では肌の赤みの改善方法をご紹介します。
スキンケアを見直す
前述したように、肌を力強くこすらず、優しく洗顔やクレンジングをすることが肝心です。洗顔料は丁寧に泡立てて使用しましょう。クレンジングは、優しく撫でるようにしてください。洗顔後に顔を拭く際には柔らかいタオルを用い、優しく顔に押し当てるようにして水分を取ります。
洗顔後は早めに保湿を行うことが大切です。化粧水を使用した後は乳液でうるおいを逃がさないようにし、必要に応じて保湿パックを行います。ただし、頻繁なパックは肌に負担をかける可能性があるため、使用頻度に気を付けましょう。
最近では、日焼け止めクリームが化粧下地としても利用されることがあります。外出時に使用する際も、低刺激なものを選ぶと良いです。日傘や帽子を活用し、単に日焼け止めだけに頼らない対策も重要です。
日やけで肌が赤くなった場合は、やけどと同様に早めに冷やすよう心がけましょう。改善されない場合は、皮膚科を受診することが重要です。
保湿ケアをする
肌の保湿には、化粧水やクリームなどの製品を巧みに活用することが赤ら顔や赤みの症状を軽減させる効果があります。
自身の皮脂によって肌が刺激を受けている場合には、皮脂分泌を抑える効果のある化粧水やクリームを選びましょう。ビタミンC誘導体やライスパワーエキスなどが配合された化粧品は、皮脂分泌の調整に効果的です。
赤みの出ている肌は敏感な状態なので、低刺激な化粧品で優しく保湿することが重要です。セラミドなどの保湿成分を含む製品を使用することで、肌のバリア機能が向上し、赤みの改善が期待できます。
ただし、赤ら顔の原因には体質的な要因も関与していることがあり、市販の化粧品だけで完治させるのは難しいかもしれません。化粧品を使ったセルフケアは主に赤みの軽減や予防として考え、症状が続く場合には医師の相談が必要です。
生活習慣を見直す
外的なストレスに強く、健康な肌を維持するためには、日々の生活習慣に注目することが大切です。まず、重要なのは「十分な睡眠と休息を得ているかどうか」を見直すことです。睡眠中は身体の細胞が修復される大切な時間であり、十分な休息が得られないと、ダメージを受けた皮膚の回復が追いつかず、炎症や赤みが改善しない原因となります。
日常的に十分な睡眠を確保し、寝不足を感じる場合は無理をせず、睡眠時間が多くとれるようにしてください。寝室の環境を整え、質の高い睡眠を得るための工夫も重要です。
次に、食事から適切な栄養を摂ることが重要です。特に、タンパク質、ビタミン、鉄分は傷ついた皮膚を修復するために欠かせない栄養素です。バランスのとれた食事で身体の内側から肌をサポートしましょう。過食や過飲は身体に大きなストレスをかけ、肌トラブルの原因になる可能性があるため、規則正しい食生活を心がけることも大切です。
最後に、日々のストレスとの向き合い方を見直すことも重要です。肌は心の状態を反映するため、心身のストレスが肌に影響を与えることがあります。全てのストレスを完全になくすことは難しいかもしれませんが、休息や運動を通して気分をリセットする習慣を取り入れ、ストレスを溜め込まないようにしましょう。
肌の赤みを対策するには
どれだけ予防しようと努めても、肌の赤みが出てしまうことがあります。赤みが出てしまったときでもメイクをしなければいけない場合の対策方法をご紹介します。
赤みを消す化粧下地を使う
赤みを打ち消してくれるようなカラーの下地を選びましょう。赤みをカバーするためには、グリーンまたはイエローの下地が効果的です。肌を健康的な色に見せたい場合は、自然な仕上がりが期待できるイエローのコントロールカラー下地を選びましょう。赤みが強く出ている場合には、部分的にグリーンを使うと良いでしょう。赤みが軽い場合は、イエローのコントロールカラー下地だけでも十分です。
テクスチャに関しては、顔全体に均等に伸ばす場合は柔らかめのものでも問題ありませんが、部分的に使用する際には高いカバー力がある堅めのテクスチャを選ぶ方が良いでしょう。
ポイントメイクだけにする
肌への負担を最小限にするために、化粧下地やファンデーションを使わずに、ポイントメイクに焦点を絞るのも1つの手です。肌に赤みなどの炎症がある場合、刺激を避けるためにはファンデーションの使用を控えることが賢明です。その代わりに、ポイントメイクに集中することで、肌に負担をかけずに魅力的なメイクを楽しむことができます。
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